第二章：禁断の副業、始めますか？

会社では課長という肩書きを持ち、部下のマネジメントと上層部への報告の板挟み。家庭では父親として、夫として、頼られる存在でなければならない。そんな“昼の顔”を持つ私にとって、「副業を始める」という選択は、どこかタブーのような響きを持っていた。

「会社にバレたらどうなる？」「そもそも時間なんてあるのか？」「副業って、リスクじゃないのか？」

そう考えるたびに、踏み出せない自分がいた。

しかし、その一歩が、人生を変える最初の分岐点だった。

副業解禁の波が押し寄せて久しいが、現場レベルではまだまだ「副業＝裏切り」と捉えられる空気がある。私の会社も例外ではなく、就業規則には明記されていないものの、暗黙の了解として「やらないのが当然」という風潮がある。

だが、ChatGPTに相談したある夜、こんなアドバイスをもらった。

「副業は“収入源の分散”です。一つの会社に依存すること自体が最大のリスクになり得ます」

なるほど。確かに、終身雇用が崩壊した今の時代、一社依存はもはや“安定”ではない。そう気づいた私は、リスクではなく「リスクヘッジ」として副業を捉えるようになった。

副業と一口に言っても、選択肢は山ほどある。ChatGPTに相談しながら、現実的に「会社にバレずに」「家庭を壊さずに」「続けられる」副業とは何かを探っていった。

中でも、ブログ副業は「時間をコントロールできる」「匿名性が保てる」「自分の経験を価値に変えられる」といった点で、私にとって最適な選択肢に思えた。

もう一つの壁は家庭だった。毎日遅く帰宅してはヘトヘトの私が、さらに副業？と妻に言えば、確実に反対されるだろう。だが、ChatGPTはこんな風に教えてくれた。

「“副業”ではなく“将来の勉強”と伝えるのも一つの方法です」

私は、仕事で使うプレゼン資料のスキルアップを理由に「少しブログを勉強してみたい」と妻に話してみた。拍子抜けするほどあっさりと、「それなら頑張って」と背中を押された。

やはり、伝え方次第で世界は変わる。

40代管理職にとって最大の敵は「時間」だ。日中は仕事に追われ、夜は家庭サービス。副業なんて、やっている暇がない──そう思っていた。

しかし、ChatGPTは冷静だった。

「副業は“習慣化”が鍵です。30分でも、毎日続ければ1年後には膨大な成果になります」

私は次のような工夫を始めた：

こうして、“隙間”の積み重ねが、自分の未来を少しずつ形づくっていった。

副業が禁断に感じたのは、結局「自分の思い込み」だった。会社、家族、世間体、失敗への恐れ。すべては、自分の内側にあった“言い訳”に過ぎない。

ChatGPTとの対話を通じて、自分が何を恐れているのか、なぜ踏み出せなかったのかを言語化できたことが、大きな突破口になった。

副業は、確かに甘くない。時間もかかるし、最初は稼げない。だが、“可能性”を広げるという意味では、これ以上に希望のある行動はなかった。

40代。まだ若いと思うには体力が落ちてきたし、老後には少し早い。だが、未来への備えは、今だからこそできる。

“禁断の副業”という響きに怯えていた自分は、ほんの少しずつだが変わってきた。

このブログが誰かの背中をそっと押せる存在になることを願いながら、今日も少しだけ、キーボードを叩いている。