同一労働同一賃金とか

まっつんです。

なかなかお目にかかれない労働者に関するルールについて考えてみました。そのキーワードの裏側と力学、そして未来に何があるのか。個人の感想ですがw

数年前から働き方改革うんぬんの中で、いろいろなキーワードが盛り上がってはしぼんでいき、気づいたら法制化されてたのもあれば、まだだったりと新聞テレビ情報は打ち上げ花火のように水面下でどういう理屈でそうなったのかわかんないですし、ぱっと消えるんでその後どうなったかもよくわかんないです。

今回は同一労働同一賃金について。

目的は正規労働者と非正規労働者の格差是正のように説明されることが多い気がします。

「メディアや官庁は、素人に理解しやすいように、結論を説明する。」のが最優先であり、途中は「多少」間違っていても目をつぶられる傾向にあります。

この理屈で実際に平均年収の比較を使ったりして「それっぽく」説明されていますね。

推進側の建前としては、小泉内閣での非正規労働者の増加を問題視し、「非正規労働者の賃金上昇」を主張しています。

反対側の建前としては、「人件費増で企業の競争力が落ちる」派と「人件費増で失業率が増える」派が目につくかな。

で、起こりそうな折衷案が、推進側の「規制緩和で低下した賃金を上昇させる」から、「正規労働者と非正規労働者の賃金格差是正」へと切り替えて、「格差是正のために正規労働者の賃金を非正規並みに下げる」を目指しているのではないか。。。と勘ぐってしまいます。

「格差是正!」あまくて魅力的な響きですね。本音と建前と論点すり替えまじパネェっす。日本人ってディベート苦手なんですってね。すり替え起きてないか気づいてね国民主権国家の有権者さん。

ここで切り口を変えてみる。同一労働同一賃金の登場人物はだれでしょうか。正規労働者と非正規労働者です。つまり経営者・個人事業主を含まない「労働者」です。

政府与党のバックは経団連とかの経営者です。労働者をバックにもつのは野党です。

さて、同一労働同一賃金の建前は経営者からすれば、企業業績に対してマイナス~現状維持の範囲でしか動きようのない考え方です。よって全力で現状維持にかかるでしょう。企業の政治活動は利益をもたらすことが存在意義なんですから。

一方で、野党の支持率を考えると正規労働者の賃下げによる圧力を跳ね返せるとは思えません。

ただし、経済成長とデフレ脱却を掲げている内閣としては、GDPを押し下げる単純な賃下げなんて認められません。

なので実質的な、例えば補助金や減税なんかを使って、賃金低い側よりも賃金高い側に目に見えて高い負担をもってくることで、「格差是正(賃金上昇ではない)」しながら「企業利益を圧迫しない」ようにしてきていますね。

このような筋道が立ったことで、同一労働同一賃金で出てきた「賃金上昇圧力」を「所得格差」にスライドさせて、高所得労働者(よく議論されるのは800~1000万以上)への増税でガス抜きしているのではと思っちゃいます。

そんなこんなで最近は高所得労働者への増税と低所得労働者への減税をセットで実施するような法律はあっというまに通ってますね。

こんな感じで、高所得だろうと低所得だろうと「労働者」は常に割を食う感じで着地するように、あの手この手でお茶を濁されてます。もっというと企業経営側は漁夫の利を得るような構造になってしまいます。

労働者として何ができるのか。今でも考えています。

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