モノづくり業界の将来について考える

雑記帳

オタクな30代サラリーマンMATUNEですが、モノづくり業界で働いています。

業界では最先端といわれている製品に携わっています。最近で言うとフッ化水素みたいな戦略物資的な扱いを受けることもあるので、輸出案件とかはめんどくさい感じです。

さて、既存の枠組みの中で生きていくならば、30年近くこの業界にいることになります。株やブログで大成功してアーリーリタイヤみたいなことを夢見ているMATUNEですが、明るい未来が見えるなら兼業のままでもいいかもしれません。

ということで、最新技術がどう影響を与えていくか。モノづくり業界のトレンドを踏まえて考えてみました。

結論から言うと、以下の二つです。下で具体的にそれぞれ説明しましょう。

単純作業労働者がいなくなる

正確には、単純作業労働「だけ」で生計を立てるのは難しくなるだろうということです。

ここで最近人気のAIさん。様々なお仕事をオワコンにしていくとメディアでは言われていますが、我々の業界ではどうでしょう。

モノづくり業界は、ご存じの通りモノづくりを生業としています。

AIがいる電子世界に対して、モノづくりの世界はガチガチの現実世界です。物理法則や環境に大きく左右されます。

したがって、直接AIさんが材料を削ったり組み立てたりしてくれることはありえません。

そこで電子の世界と現実の世界をつなぐ技術が必要です。昔風に言うと、「ネットワークに接続されたロボット」という感じですが、今風に言うと「IoT」ですね。

これは日本語で「モノのインターネット」というように、先ほどの壁を超える技術の総称・概念的な固有名詞です。(関連記事:いまさら聞けないIoT

IoTはネットワークにつながった「なにか」を定義しているので、さらにプラスして「ロボット技術」がそろうと、

「ネットワークにつながったロボットが工員さんの代わりに仕事しちゃう」

ことが可能になります。厳密には一つの工程をロボット化するのにネットワークは必須ではないのですが、ロボット間の情報共有には必ず使います。

これは各工程の仕上がりや全体のウィークポイントを見るためには必須で、モノづくり業界ではコストダウンや改善といった部分でとても重視される部分です。一人で多数の工程をこなすようなところは、人間が考えて行動する部分がとても多いので、ロボット単体で人の置き換えができるのは工場の自動化よりもさらに遠い将来になると思います。

まとめると、キーワードはAIに加えて、IoTとRoboticsが揃ってしまうと、近代的な工場ほど自動化が進んでいくことになると思います。逆にAI単体じゃそういったことはできません。

このように、複数の先端技術が低コスト化するハードルを乗り越えることによって、単純作業はロボットに置き換えられていきます。

当然、投資を伴うので、単価の安い作業ほど人間に残されていきます。そうすると時間単価が下がっていきます。最低賃金の議論もありますが、人間でもロボットでも採算が取れない工場は廃業するだけです。つまり、人間の仕事はどちらにしろなくなります。

生産規模が少なく、初期投資が必要なロボット導入はきつい、時給が多少高くても気にしないような製品があれば、アルバイトみたいな形で残るかもしれません。ブランディングに成功した個人経営なんかだとありえる話ですね。

ホワイトカラーの仕事は境目がなくなる

いまさらですが、単純事務屋はいなくなりますね。ここでは先述のAIさんが猛威を振るいます。

サポート業務とも言われる社内の雑務はすべて自動化・システム化されていく流れが既にあります。日本だとRPAとか流行ってますよね。

元々紙管理をデジタル管理に移行する狭間に生まれたような職なんで、全部デジタル化されたら自然といなくなります。

では、設計開発にかかる技術者はというと、大きな方向転換を余儀なくされると思います。

大規模な開発には大規模な人手が必要であることはどの業界も同じですが、AIさんの成長によって、単純計算や最適化設計に従事するスキルベースの技術者は、AIさんに仕事をさせるマネージャーに近づいていくかと思います。営業も同じですね。

さらに言うなら、企画的な発想や提案業務が人間の指揮のもとAIを使いこなす形になっていくのではないかと思います。

こうなると専門バカの居場所は大半の企業にはいられない可能性が出てきますね。。。ロボットやITの専門バカは大歓迎でしょうけど。

そうなると、現在の管理者・経営者と従業員の境目がよくわかんなくなっていきます。もう年功序列や縦割りなんてないフラットな組織に近づいているのがわかります。

入社歴が拠り所の40代50代には辛い時代ですね。アクティブな20代30代には朗報かと思います。

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